アートをなぜ飾るのか?


これは、アートコレクターに向けた問いではありません。アートと無縁でありがちな、オフィスや医療・介護施設などに向けた問いです。

オフィスや病院など、法人でアートを飾ると何故良いのか?

それは投資に見合う具体的なメリットがあるからです。

主に次のようなメリットがあります。

1)会社のブランディング・イメージアップに貢献

2)人材の確保に貢献

3)知的生産性アップ

4)健康や人生を豊かに変える(病院、介護現場)

それぞれについて、具体的にお話ししたいと思います。

1)会社のブランディング・イメージアップに貢献

昨今、ブランドの重要性が叫ばれています。

最近まで、市販商品を取り扱う企業のマーケティング担当者だけが、ブランド・マネジメントとブランディングに関心があった。しかし、今日ではあらゆる組織が、ブランディングの重要性に気づき始めている。

〜中略〜

なぜこのマーケティング手法に人気があるのか。商品のコモディティー化(ノーブランド化)が進んで選択肢が増えている時代に、ブランドは十把一絡げの状況を乗り越える簡単な方法である。

ブランドのアイデンディティと言ったとき、ほとんどの人は、ブランド名、ロゴ、キャッチフレーズのことを考えるだろう。しかし、アイデンディティは、これだけで構成されているのではない。ブランドが示す姿勢や個性、字体、色、シンボル、ブランドのメッセージや視覚的な様式、音楽やそのほかの記憶の助けとなるもの、キャラクターやタレント、プロダクト・デザイン、パッケージ・デザインなど、あげだしたら切りがない。

「はじめて学ぶブランドマネジメント」ブラッド・ヴァンオーケン著(夏里尚子訳、安原智樹監修)翔泳社

オフィスを訪れた、顧客や取引先、求職者などが初めに出会う「顔」がオフィスのレセプションです。

通されたホールの椅子に腰を下ろして見渡すと、そこに会社のブランドのアイデンティティが現れていなければなりません。

その企業がブランドアイデンティティを表すために意思を持って選択して飾ったアートは、見る人に無言で、しかし強烈なブランドイメージを残すことになるのではないでしょうか?

​もちろん、これはオフィスに限らず、ホテルやレストラン、美容室など様々なビジネスにも当てはまります。

2)人材の確保に貢献

個人的な経験による話になりますが、ご参考にはなるかと思います。

人材確保の材料としてオフィスがおしゃれなことは、特に女性を採用するにはとても重要なファクターになるということを直感していたため、以前勤めていた会社でオフィスを移転した際に、ほとんどのオフィス家具をIKEAで揃え、また、多くの壁面にアートな写真を飾りました。

移転後しばらくして営業事務の女性を2人ほど採用する必要があり、アルバイト募集サイトにオフィスの写真を数枚掲載しました。

結果は?


なんと、すぐに100名を超える応募がありました。そしてその8割が女性でした。

採用面接時に、「応募した時に、何に興味を持ちましたか?」と質問してみたところ、応募した女性の大半が「オフィスがおしゃれだったから」と答えました。仮説通りでした!

実際に採用した女性スタッフは、とても能力が高く、精神的にも落ち着いた方達でした。

オフィス環境に敏感な方は、仕事についてもスマートでありたいと思うのではないでしょうか。